こんばんは、吉田です。


ここの所、1パチの甘を打っている。
いや、1パチの甘ばかり打っている。

もはやミドルでさえ、その初当たりの重さに恐怖を覚えている今日この頃である。
甘デジを打って少し出たらライトミドルを小突いて、ハマりの逆鱗に触れそうだったらまた甘デジに逃げる。
そうして逃げた甘デジで2倍ハマって、残りの1000発弱で薄氷を踏むような打ち方をして、割れた氷の下にある冷たい敗北にざぶりと浸かるのである。


余りにも負けを重ねたせいか、最近打っている最中にある事をするようになった。
通常時にスマホでネットサーフィンをしているのである。

普段パチンコを打っている時にスマホを見る人間に疑問を抱いていた俺だが、最近自分がその側に立つ事でようやくその理由に気付いた。

どうやら俺は、このパチンコが早く終わらないかと思っているのだ。
煌々の画面の先に見据えるのは惨憺の敗北であるからして、それから目を逸らす為にスマホを見ている。

つまり俺は逃避した先であるパチンコでさえ逃げているのだ。お笑いである。

パチンコに耽る事さえ出来ない俺は一体何なのか、昔は大当たり時の過激な役物でぼやけさせていたはずの事柄が今ではハッキリと眼前に聳え立ち、この頃では脳汁さえあまり出ない。

最近の俺が打つのは惰性のメダル、惰性の銀玉なのだ。
いつかまた素直にパチンコを楽しめる日々が来るのだろうかと帰り道の闇の中、か細い心の声で呟いた。




それではまた今度。